News

More

9 真実が自由をくれる

誰かの犠牲になるのはうんざり!と、過去の経験から、
他者との親密な関係を怖がっている人がとても多いのです。
そしてこの「犠牲への怖れ」のせいで、私たちは孤立することを選びがちです。

人の孤立の度合いは、その人の過去の犠牲と依存の大きさを物語っています。

他人との関係がうまくいくと、「犠牲、依存、孤立」全てが癒されます。
これらの役割意識は子供の頃のトラウマから始まっていますが、未だ解消されずに
人生の中でその役割を何度も繰り返します。

犠牲、依存、孤立の役割を生きている限り、どうしても人間関係が死んだような感じ
「無感覚」に陥ってしまいます。無感覚や倦怠をどう処理してよいかわからないために
多くの人が他者との親密な関係から自分を遠ざけてしまいます。
しかし、よい関係やよい人生を築くためにはなんとかしなければならない問題です。

関係が死んでしまう(無感覚になる)のはなぜか?
それは、そこに癒すべきものがあるからです。
無感覚とは、苦痛を締め出すために、私たちが繭(マユ)をおりあげ
自分自身を包み込んでいるようなものです。
ものや人があまりにも自分にとって重要なものになると、自分が傷ついてしまう可能性があるので、
そうならないように状態をコントロールしているのです。

無感覚でいれば、自分をコントロールしやすいのです。
外からのインプットをシャットアウトしてしまいます。役割やルールを作ってその中で
それに沿って生きているだけなのです。
そしてそれは、あなたが本当の人生を生きる能力を破壊してしまいます。

また「癒着」も無感覚を生み出します。
癒着とは、自分と他人の間の境界線がわからなくなることです。
相手が苦痛を味わっていると、あなたも苦しみます。近すぎる状態は自動的に犠牲を意味します。
私たちの人間関係には癒す必要のなる癒着がたくさんあります。
特に片方の親との関係によく見られます。
極端に仲の良い親との間にこそ、深く隠された問題があったりするのです。
癒着は犠牲を通して、燃え尽きや反発、嫌悪さえ生み出します。

他にも無感覚を生み出す原因があります。それは「競争意識」です。
自分が一番であれば、対等な人間関係はありえません。あなたが最高になってしまうと、他の誰も受け入れる余地がなくなるのです。誰のことも信じられず、対等に折り合うこともできません。

そしてもう一つの厄介な原因が「前に進むことへの恐れ」です。
何か(誰か)が自分に取ってどれほど大切か、ということは
あなたに生きている実感を与えますが、同時に喪失の危険ができたことにも気がつくのです。
その強い感情を味わうのが怖くなってくると、私たちはそれを制御し始め、次の一歩を踏み出すことができなくなります。次のステップへの恐れは関係を単調にし、無感覚を引き起こします。

無感覚を抜けるもっとも簡単な方法は、人生において「もっと前に進んでいこう」「幸せになろう」という意欲を持つことです。
その意欲が変化を生み出します。
あなたの心の準備ができさえすれば、人生は自然と変わってゆくのです。

最後にもう一つ。無感覚を生み出す側面として「本当の感情からの分離」をあげておきlます。
あなたの感情が極端に抑圧されていると、死んでしまったかのような
ひどい無感覚状態が生まれます。
あまりにも辛い感情なので記憶喪失のようになってしまうのです。
それほど辛い感情を再発見するくらいなら死んだ方がマシ、と思うのです。
けれどそのような感情も癒されるのを待っています。
あなたが進んで見てみようという気持ちがあれば必ず、その感情は出てきます。

どんなに苦しい感情でも癒せる方法があります。
死にたいと思うほどひどい気分になった時でも、誰かに何かを与えるか奉仕することを選んでください。その感情はその瞬間に死から誕生に変わります。
なぜなら、人間はそもそも幸せになるために生きており、「愛と感謝」が前提に
出来ているからです。
心がそれを理解できなくても結構です。愛と感謝、つまり誰かへの奉仕や貢献を選んで
行動に移してみてください。

<項目>
1 心の秘密

2 あなたの価値
3 人生の目的
4 あなたが手にしているもの
5 前進
6 扉を開く
7 許す
8 感情を感じる
9 真実が自由をくれる
10 過去を手放す
11 受け入れる
12 ネガティブ感情は全て幻想
13 空想の人生を生きていませんか?
14 「傷つく」とはどういうことか
15 信頼
16 人生を実現する
17 心の姿勢が方向を決める
18 家族の解放
19 役割と義務感
20 家庭内の役割
21 コミットメント
22 権力争いを癒す
23 愛の仮面をつけた犠牲
24 献身
25 信じたままが現実になる
26 ストーリーを捨てる
27 親密さ
28 喜びを味わう
29 誘惑(代用品という罠)
30 パートナーシップ